ソウルとニューヨークで絵画を学び、韓紙(韓国の和紙)と日本の岩絵具を用いた独自の表現方法で創作活動を続けている、UNA LEE (ウナ リ 1975年生まれ)の弊ギャラリーでは初の個展を開催します。彼女が本展覧会に選んだタイトルは、『FULL』。人間にとって“尽きることのない強い欲望”を満たすことこそが、生きる証だと考えているからです。
UNA LEEが20才の時、交通事故により救急搬送された韓国の病院で、約1か月間もの長い眠りから覚めたときに最初に感じたこと、それは“生きたい”という強い欲望でした。その後1年間の入院生活中、このシンプルな欲望を少しずつ満たす日々の中、今まで体験したことのない充実感(生きる歓び)を驚きとともに感じました。そしてこの人間の生きている証である“尽きることのない強い欲望”を絵画として表現したいと思うようになりました。
UNA LEEの作品には全ての欲望を満たした象徴として、若くて美しい完璧な女性の肉体が描かれています。また同時に若さや美しさ、お金や社会的な地位に対して、時として強欲な人間のストーリーが必ず添えられています。それらのストーリーは、世界の寓話からインスピレーションを得ています。寓話の中でも日常の生活でも、往々にして強欲は愚かしい(恥ずかしい)と位置づけられますが、果たして “尽きることのない強い欲望”は、本当に愚かしく恥ずかしいことでしょうか?強欲こそが人間として生きている証であり、生きているだけで幸せ満杯(FULL)なのかもしれません。
現在、彼女にとっての“尽きることのない強い欲望”は絵を描くことで、そのための最良の地と感じた東京へ昨年より拠点を移し、日本語の勉強も始めました。5月30日の17時からのオープニングレセプション他、作家在廊日にぜひお越しいただき、UNAの新作とともに日本語での交流をお楽しみいただけましたら幸いです。
プロフィール
UNA LEE(本名:리우나/ 李銀奈)
1975年 韓国 忠清南道牙山市生まれ
[Education]
2013年 梨花女子大学 大学院 韓国画学科 修士課程修了
2008年 梨花女子大学 造形芸術学部 韓国画学科卒業
2008年 New York University. Steinhardit IMPACT(公演芸術短期課程)修了
[Exhibition]
2014年 Some Moves /Art Space RONDO (Tokyo) 個展
2014年 Some Moves / In-Sa Art Center (Seoul) 個展
2013年 Some Moves / In-Sa Art Center (Seoul) 個展
2013年 View the world / Kangneung national Museum グループ展
2013年 Afternoon / Ueno Museum (Tokyo) グループ展
2012年 Some Moves / In-Sa Art Center(Seoul)
2011年 Gmarket G Art Fair Emerging Artist – the top spots amongst
2008年 Graduation Exhibition – School of Art,
Ewha Womans University / Ewha Art Center.
[Awards]
2009年 Gアートフェア1位(韓国のネットユーザーが選ぶ最高の人気作家)Gギャラリー
2008年 傾向美術大展 特選
2008年 アシアプ 2回参加